墓場よりお送りいたします

ブン学、オン楽、映画のはなしなど

エレクトロ・ノスタルジック・ドリームズ/Lorde “Ribs”

大学2年生からLordeをずっと聴いている。

Lordeは若くしてデビューしたわりに寡作で2021年現在アルバムは2枚しかないのだが、とにかくファーストアルバムのPure Heroine をめちゃくちゃ聴いた。ファーストトラックの“Tennis Court”もとにかく良い曲だし、Lordeを一躍スターダムにのし上げた”Royals”ももちろん入っているのだが、なんといっても“Ribs”は本当にいつまでも私の娘時代といえるものを象徴する曲であり続けると思う。


You’re the only friend I need

Sharing bed like little kids

なんて誰がそんなフレーズ思いつくよ?

LordeのPure Heroineに流れる空気感はある意味とても冷徹で、ポップシーンにあふれるいろんな楽しげな歌の詞の中身のなさを容赦なく見捨てて、等身大のティーンの情景を歌うということをやっている。”Royals”ではまさに曲全体でもろに「あんたらのやっていることになんか興味ない」と主張している。


そして2020年のCHANELのムービーでマリオン・コティヤールが月面で踊る素晴らしいシーンにはマリオン自身の”Team”のカバーが流れていてとても良かった。


LordeのWebページからメールアドレスを登録すると、たまに友達に宛てた手紙のようなたよりが届く。Lorde、いつまでも冷徹でスーパークールで親しみある存在としてそこにいてほしい。