墓場よりお送りいたします

ブン学、オン楽、映画のはなしなど

整いすぎた庭とバロックの映像美/「去年マリエンバードで」

冒頭から「出た!!!このわけのわからんアラン・ロブ・グリエの台詞回し!!」と思いましたが、本人が監督してないからいい感じに意味不明さが薄まったのとアランレネの実力でめちゃくちゃ好きな映像に仕上がってました……。こういう装飾過多な建物とか鏡とか特に意味もなく着飾って佇んでいる人々、いつまでも見ていられる。多分レストア版だと思いますが、こんなにストーリーのわからん映画よくレストアするお金出たね!!ありがとう!!

 

とにかくセリフやモチーフが反復されるので自制がわからなくなるし、連続したシーンなのに服変わってるし(これは結構良かったけど)、何が起こって何が起こってないのか全くわからないし登場人物が生きてるのか死んでるのかすらわからないんですが、豪奢なホテルのサロンやバーやあの廊下が見えてるだけでもう満足かなーという気持ちになってきました。

重要モチーフの整いすぎた庭、最後のホテルのロングショットも不穏で良かったです。