墓場よりお送りいたします

ブン学、オン楽、映画のはなしなど

もっとバッドガールかと思ってたよ/『ギルダ』

チャールズ・ヴィダー監督『ギルダ』(1946)を観た。

筋がいまいちわかりにくくて、ギルダとジョニーが以前恋愛関係にあってひどい別れ方をしたのは示唆されてるんだけど、具体的に何があったのかいつか判明するのかなーと思って待っていたら特に明かされずに映画が終わってしまった…………。

リタヘイワースのパーティーガールっぷりはまあ堂に入ったもので、ジョニーへの当て付けに”put the blame on Mame”を大勢の前で歌って手袋を脱ぎ捨て、「ファスナーは苦手なの!」と言うくだりはスーパーセクシーだった。こういうクラシックなセクシーさって、今演出しようと思ってもできるもんじゃないんだよなあ〜〜。ジョニーの気を引こうとするのもそういう演技でもっとファムファタールなのかと思ってたよ……。やっぱり二人の昔のエピソードがぼんやりしてるおかげで、なんかキャラづけがいまいちわかりにくかった。最後はあっさりラブい感じになっちゃうし……。


でもとにかくリタヘイワースのビジュアルや演技、あとボリューミーにウェーブさせたザ・オールドハリウッド!という感じのヘアスタイルは素晴らしかったので、リタヘイワースウォッチングと思って観るのは全然アリだと思います。もうあの歌のシーンは世界遺産って感じですね。