墓場よりお送りいたします

ブン学、オン楽、映画のはなしなど

穏やか系アルモドバルに見えて/『ペイン・アンド・グローリー』

まず私は言いたい。邦題は「痛みと栄光」で良い。日本の配給会社、欧米=英語圏だと思ってるの何なの??なんで欧をすっ飛ばすの?ブランカニエベスブランカニーヴスにされそうになったこともあったけどさあ……元の映画が生まれてきた文化圏と、日本人の観客の知性を舐めてるとしか受け取れませんし……あと普通にアルモドバルの前作Julieta をジュリエッタにしたのも許さんから。劇中ずっとフリエッタフリエッタ言ってるでしょうよ。


セクシリアとかマタドール、「私が、生きる肌」などのヤバ作品と比べてだんだん作風が穏やかになっているアルモドバル、いよいよJulietaと本作で穏やかになったと思われます。しかし、私は前から「アルモドバル、恋愛的な意味でバンデラスのことが好き説」を提唱してますが、そのバンデラスに自己投影したキャラクターを演じさせちゃったということはかなり変態的なことだと思っています。あとあの昔の恋人との熱烈ベソも。やっぱりアルモドバル変態なんですけど個人的にはボルベール、私が、生きる肌ぐらいの感じで映画のストーリーでもガッツリ変態性を出してきたやつをもう一度撮ってほしい。よろしくお願いします。